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健康と幸せのために、心と部屋の片付けから

災害時の「自分は大丈夫だろう」から命を守る

こんにちわ。

 台風19号は、多くの地域の日常と命を奪っていきました。未だ復旧のめどさえ立たない状況に、ニュースを見ながら涙ぐんでしまいます。

 この度の台風には、色々と考えさせられました。自分の認識の甘さ、弱さ、ゆとりのなさなど、反省することだらけでした。

 災害大国である日本の中で、自分と家族の命を守り生き抜くためには、「自分はまぁ大丈夫だろう」という気持ちと上手に付き合うことが大切だと思いました。

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まさかこんなことになるとは

 うちの地域では、直接的な被害はありませんでしたが停電がありました。台風の進路の外れで暴風域がかぶるくらいの所なので、またいつものように少々強い風と雨程度で収まるだろうと高をくくっていました。

 ところがまさかの停電。今まで直撃を受けたときでさえ大丈夫だったので、気持ち的にも物理的にも全く備えをしていない状態で、びっくりして焦りました。

 買いだめしたばかりの冷蔵庫の中はいっぱいで、停電中は絶対に開けないよう子どもに注意しつつ、3時間以上停電が続くようなら明るいうちに全部調理してしまおうかとか、お昼のうちにご飯だけでも炊いておけばよかったとか、スマホの充電しておけば良かったとか、パソコンの電源切っておけば良かったとか(早く帰宅した旦那が使用中でした)・・・色々考えながら、懐中電灯を傍らに置きながら外の様子を見つつそわそわ。約1時間半後、明かりがついたときはホッとしました。

 

 台風の時、一番の情報源はツイッターでした。現在の各地域の被害状況や今後の台風の動き、自衛隊や各自治体が発信する災害情報、経験に基づいた対処方法など、有用な情報が画像と共にリアルタイムで流れてきて、それはテレビよりも早く現実的でした。

 今にも水が溢れそうな川の画像と共に「やばい、もう○○川の水が溢れそう。決壊しませんように。」というようなツイートが流れてきました。一つ二つどころではなく何件も。その地域に台風が来る前の時点で。

 私は「来る前にこの状態じゃどう考えても無理でしょ。逃げなきゃ。」と思いました。もしかしたら、もう逃げるには遅い段階だったのかもしれません。でも何人かは、まだ安全に逃げられそうな状態に見えました。

 まさかきちんと整備された都会の河川が決壊するなんて無いだろう。ましてや技術力の高い日本の堤防。自分はまぁ今まで大丈夫だったのだから、今回も無事に通り過ぎてくれるだろう。そんな気持ちで避難をしなかったのかもと思いました。

 スーパーでパンや飲み物が売り切れる中、缶詰や長期保存のきく食品がまだ棚に残っている状況。多くの人が1~2日で日常に戻れると思っていたんじゃないかと思います。

 

 災害後、ニュースで流れる声。

 まさか堤防が決壊するとは思わなかった。ここまで水が来るとは思わなかった。今まで大丈夫だったから、まさかこうなるとは思わなかった。あの時おじいちゃんを2階に呼んでおけば・・・。

 人は危機的状況が迫っていても、どこかで「自分はまさか大丈夫だろう」という根拠のない自信みたいなものを感じてしまうんだと思います。

 今まで大丈夫だったのだから大丈夫だろう。落ち着け、落ち着け、大丈夫。

 この気持ちは、今まで大丈夫だったという成功経験から生じるものであり、一つの心理的防衛反応であると、どこかで聞いたか読んだ覚えがあります。

 だから、こういう気持ちを抱いてしまうことは、攻めるべきことでもなくどうしようもないことだと思います。

 じゃあどうしたらいいのか。

 人は根拠もないのに「自分は大丈夫」という気持ちを抱いてしまいがちであるということを心得ておき、危機的状況に直面したときに適切な行動をとれるように準備しておくことが必要だと感じました。

「自分は大丈夫だろう」という気持ちから命を守るには

1、平穏時に災害を想定してシュミレーションしておく

 ずっと災害が来たらどうしようと考えておく必要はないと思います。だって、ずっと考え続けていたら、不安で不安で精神がおかしくなってしまいそうだから。一度シュミレーションして備えをしてメモしておく。そして忘れて日常をおくる。でもいざという時はそれが正しい選択へと導いてくれると思います。

2、災害経験者の話、専門家の話は素直に聞く

 同じ地域に住んでいても、事前に大切な物を持って避難所に逃げて助かった人、避難せず救助隊に助けられ命だけ助かった人、1階に寝ていて命を落とした人、その時の判断が明暗を分けたように思います。

 テレビでインタビューを受けていた、避難所に逃げた方は、過去に被災経験を持つ方でした。

 今回の台風は、今までに無いほど勢力が巨大で危険であり、命を守る行動を優先してくださいと何日も前から報道されていました。ハザードマップで危険地域に指定されている地域では、警察の方などが見回りや避難の声かけをされていたそうです。
 また、ハザードマップで危険地域に指定されている地域と、この度被害に遭った地域がぴったりと当てはまっているというニュースを見ました。

 過去に被災に遭った経験が無くても、経験者の経験を自分のこととして認識し、専門家の意見は素直に聞いて行動するということが大切だと思いました。

3、無駄足だったと後で思えることの方がかっこいい

 そんなにびびってかっこ悪い。大丈夫だよ。ほーら、なんとも無かったでしょ、逃げてダサい。そんな意見に惑わされず、逃げる行為こそかっこいいと思える自分になりたいです。

4、日頃から持ち物は最小限にしておく

 非常時に持って逃げられる物は限られています。そこでさっと必要なもの、捨てる物を判断出来るように、日頃から整理整頓をして必要最小限の物で生活できるよう家を整えたいなと思いました。その方が、災害に遭っても片付ける物も少ないし、失ったショックも少ないかなと思うのです。

5、人の失敗経験を自分に置き換える

 河川や田畑の状況を見に行った家族が帰ってきません。水がきたので逃げたら、途中で水に流されてしまいました。自動車で逃げようとしたらエンジンに水が入ってエンジンが止まり逃げ場を失いました。会社の出勤命令に従い出勤した家族が帰ってきません。裏山が崩れ、土砂が家を押しつぶしました。

 そういった見聞きした悲しい出来事を、人ごととしてではなく自分のこととして心にとめ、その場合どうしたら命を守れたのか考えていきたいと思います。

6、災害に備えられる気持ちと時間とお金の「ゆとり」を持ちたい

 日々生きることに精一杯で日常に追いまくられていると、災害の時のことなど考える余裕もありません。災害時のことを考えられる精神的「ゆとり」を持ちたいです。

 何を備えるか、考えたり買ったりするには時間がかかります。また、そろえた物の消費期限を考えたりして管理する時間が必要です。災害時の備えができる時間の「ゆとり」を作りたいです。

 備える物を買うのにお金がいります。使うか使わないか分からない物、安くはない非常食を買える経済的「ゆとり」が欲しいです。

今思うこと

世紀末感漂う東京

災害について考える

 この度の台風は「100年に1度の未曾有の台風だ」と言われています。だけど、来年も来るかもしれません。この地球規模で起こっている異常気象を考えると、もっと巨大で異常な台風が来る可能性の方が高い気もします。

 今回の災害から1年かけて復旧して、また災害に遭って・・・を繰り返さないために、災害から生き残るためにどうすべきなのか、今後も考え続けたいと思います。